すでに大手スーパー等では、レジ袋の有料化は始まっていましたが、2020年4月1日に入り、追随してスーパー・ドラッグストアでレジ袋の有料化に踏み切る事例が見受けられます。大手ドラッグストアMKでもレジ袋が有料となりました。

私はいつもマイバッグを持参しています。マイバッグといっても、きちんと購入した代物ではなく、どこかの店舗でもらったレジ袋の使い回しです。

実をいうと当初は、購入したECOバッグなるものを持参していました。ところが、丈夫さに難があり、結局ボロボロになって伸びてしまったことから、考えた末、破れたら捨てれば良いし、色々な大きさの商品を入れるのに適していると感じたため、レジ袋を使い回すことにしました。レジ袋に生もの等を入れたりすると雑菌が繁殖すると言われますし、また店舗でもらったレジ袋の使い回しであるため、賛否両論あるかもしれません。しかしながら毎回もらうわけでもないので、少なくとも使用量の削減に貢献できていると思います。

ところで、なぜレジ袋の使用量削減が叫ばれているのでしょうか?その背景には、海洋にただようプラスチックゴミの問題があります。私達は、レジ袋、ペットボトル、弁当容器、食品包装用のラップ等、多くの使い捨てプラスチックを利用し、消費しています。そして適切に処分されなかったプラスチックは、風雨にさらされ、河川等から海に達します。そして、プラスチックは微生物により分解されることはなく海底に堆積するか、しばらくすると紫外線や熱変化等により劣化し、細かく砕けながら漂流を続けます。

砕けきって直径5mm以下となったプラスチックを「マイクロプラスチック」と呼びます。原形のプラスチック製品(例えばストロー)を飲み込んだ海鳥類やウミガメが苦しむ様子はテレビでも報じられていますが、マイクロプラスチックは、魚、貝類等の小さな生物が飲み込んでしまいます。そして食物連鎖により、最終的に私達人間がその生物を食べることにもなるでしょう。大きさが1mm程度のマイクロプラスチックであれば、人間が食べても体外に排泄され影響はないとされます。

しかしながら、研究者等によるとプラスチックに含まれる添加剤の中には、代謝・成長・生殖に関わるホルモンに影響を与える調査結果もあるということです。また、PCB等の残留性有機汚染物質がプラスチックに吸着し、プラスチックが世界中の海に有害物質を運んでいるという問題もあり、具体的に有害物質が付着したプラスチックを海鳥が食べた結果、卵の殻が割れやすくなり、孵化数に影響を及ぼす事例もあるそうです。

プラスチックは、全世界で生産量の2%にあたる約800万トンが海に流出しているということで、今後も継続して流出するとなると、深刻な問題につながるでしょう。
個人でできることは何か、レジ袋削減は身近な改善点かもしれません。